書道ラボ「天」では、毎回おたよりを発行しています。
これが書きたくて始めたんじゃないかと思うぐらい、私はおたよりが好き。
というか、文章を紡いでいる時が多分もっとも自分の好きな時間なのだと思います。それは「文筆業」から「先生」にトランスフォームしても変わらない気がするなあ。困ったなあ。
あ、でも・・・生徒の笑顔だけはそれを凌駕する。
うん、それはもう圧倒的だわ。
雑誌が読者のお手元に届き、その反応を数字や感想アンケートで受け取るよりずっとダイレクトですからね。
私はトライアンドエラーの人なので、考えるより先に感覚でまずいろいろなことを試してみます。そして一番反応がいいのをメソッドとして構築してきました。いつかちゃんと「天」メソッドを文章にまとめて、今いる門下生たちに渡そう。
このおたよりも、そんな試行錯誤の一環でした。PCは私にとって筆の代わりなので書き終えたらおしまいですから、初期の頃のものは残っていないのですが、ある時、まとめたら結構な量になるかもしれないなと思い立って、以来、取り置くようにしています。でも前回のものをフォーマットに重ね書きしていくスタイルをとってしまったので、時折ついうっかり前回のものを消してしまったりしているおばあちゃんクォリティ。
書くことが苦にならないと、消すこともまたこだわりがなく。
内容もあまり大したことがない季節のご挨拶なのでねぇ......。
では以下、今回のヘッドラインを。ご感想はぜひコメント欄から。笑
"水曜日は中秋の名月。金曜日は満月。
太陰太陽暦で八月十五日にあたる中秋の名月。そして今年はその二日後が満月です。英語ならHarvest Moon。収穫を捧げてお祝いする今宵、雨月すらまた風流とされているようで。新学年から半年が過ぎ、実りの秋、それぞれ得たものをご家族でお話しされるのもいいですね"
たとえば「祈」の「ネ」,「祠」の「示」は「しめすへん」。神・祭りなどに関する文字に使います。よく似た「ころもへん」は「衣(ころも)」を見て形を真似れば「ネ」に一画加える理由がわかりますね。似ていてもなりたちがちょっと違います。月見団子が乗っている「さんぽう」は神様にお捧げするものの台。「示」はとってもうまい象形文字だと思います。
書を通して、漢字に敏感になってほしいと願っています。小さなことでは書き順など。「こう書けばうまく書けるよ」という指針だから知っていた方がちょっとお得という程度ですが、そのちょっとが積もり積もって自分の自信につながっていけば何よりですしね。大人も一生勉強。時には生徒になって、我が子にどんどん尋ねてください。教えることは学びにつながりますから。私も先生になってから実感しています。