2017年10月アーカイブ

おめでたい、わたし

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これは、お嬢からのバースデープレゼント。

台風の最中で動員を焦るあまり、一時間目日本人・二時間目国際生というコンセプトはひとまず忘れちゃった組み方にしちゃったらしく、私のやりたかった方向とは多少異なる気もするのだけれど、与えられたチャンスにベストを尽くしてきます。

53歳、まだまだ新しいことにチャレンジです。いってきまーす。

書が平和の道具になる時

総選挙真っ只中です。

AKBじゃなく。ああ、かすまびすしい。

かすま・・・ってアントラーズが訛っているんじゃないですよ。

言葉は古語と入れ替わり、文字も変遷を遂げはしました。

でも、飛鳥時代から道具も心も変わらない「書」の世界。公立小学校で何を話してきたかというと「筆一本で日本代表・親善大使だ」ということでした。

筆文字、かっこいいもん。

どんな文字でも。

義務教育課程で必ずやる書と、小学校で習う漢字をフル活用したら、海外でも使える技になります。海外旅行や英会話が身近な現代の子供達にとって、筆ペンは必需品。

たとえばこれは今年の五月、ニューヨークのラガーディア大学日本語学科のゲストティーチャーをさせていただいた時のことですが・・・

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名前をね、日本語で書いて差し上げるだけでも大変喜んでいただけたんです。

大事なことだから二度いいます。筆文字、かっこいいもん。

誰が書いても。

書が平和の道具になる時、私たちは誰もが民間親善大使です。折り紙も折れるし、筆ペンも使える。こんな強みをたいていの小学生が持っている国って、結構すごいことだと思います。

という信念を熱く語っていたら、APU三回生の娘がプロデュースしてくれました。10月23日、立命館アジア太平洋大学内で、公式に講習会を行います。

「国際交流に、書道を」

ああ素敵な誕生日プレゼントだわ。

楽しみ、楽しみ。 

いろいろ準備をしましょう。あ、期日前投票も忘れずに。

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これは何かと言いますと、明日、初めて筆を持つ子達による横線引き競争の賞状ですね。近所の公立小学校の教科「にほんご」で筆を持つという単元があり、毎日筆をもっている経験から生徒たちにお話をしてきます。

厚紙だと本格的になっちゃうので、あえてのペラ紙。もらってもさほど嬉しくない内容という仕掛けになっているので、誰も羨ましがらないんですが、一生懸命やった子が一瞬の優越感に浸るには十分なんです。

子どもには賞状とメダルです。

鉄板です。

あ、紙製で大丈夫なんですけど、鉄板です。

なんてことない、筆で線を引いたり、円を書いたりする競争なんですが、大きい筆で細い線を引くためにはある程度の勢いが必要です。そこで「競争」と急がせることで、ためらいを消させてしまうんですね。

こんなことをして筆に慣れると肘はつかないし、おのずと姿勢はよくなっていきます。なんかもう最初からどっしり「書家」みたいな雰囲気を醸す子までいて、毎度毎度楽しくて仕方ないゲストのお呼ばれなのでした。

高学年の生徒の中には、低学年の頃に私が遊びに行った授業を覚えていてくれていて気軽に声をかけてくれる子も結構あり、嬉しくなります。子供達からもらった感想のお手紙は「宝物」として、私が亡くなった時にしっかり抱えて一緒に天に上る予定になっています。ふふふ、抱えきれない財産です。

書道は筆一本で国際交流ができる、折り紙に匹敵する素敵な一般教養。

街の中には、お手本がいっぱいある。いつでもできる。誰でもできる。ビバ、書道。

道具の説明といくつかの書道のルールがわかったら、早速今の気持ちを書いてみましょう?? 

そして初めて持つ筆がいい感じの線を生み出し、一人でも多くの子供が書道に興味を持ってくれたらいいなあ。と、願いながら授業の準備をしています。

さ〜て、賞状以外に何を仕掛けようかな。

結局いつも一番楽しんでいるのは先生である私だったりするのだけれど、先達が楽しくなかったら後に続く者が楽しいわけないしね。

情熱、込めていきましょ。

天だより

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書道ラボ「天」では、毎回おたよりを発行しています。

これが書きたくて始めたんじゃないかと思うぐらい、私はおたよりが好き。

というか、文章を紡いでいる時が多分もっとも自分の好きな時間なのだと思います。それは「文筆業」から「先生」にトランスフォームしても変わらない気がするなあ。困ったなあ。

あ、でも・・・生徒の笑顔だけはそれを凌駕する。

うん、それはもう圧倒的だわ。

雑誌が読者のお手元に届き、その反応を数字や感想アンケートで受け取るよりずっとダイレクトですからね。

私はトライアンドエラーの人なので、考えるより先に感覚でまずいろいろなことを試してみます。そして一番反応がいいのをメソッドとして構築してきました。いつかちゃんと「天」メソッドを文章にまとめて、今いる門下生たちに渡そう。

このおたよりも、そんな試行錯誤の一環でした。PCは私にとって筆の代わりなので書き終えたらおしまいですから、初期の頃のものは残っていないのですが、ある時、まとめたら結構な量になるかもしれないなと思い立って、以来、取り置くようにしています。でも前回のものをフォーマットに重ね書きしていくスタイルをとってしまったので、時折ついうっかり前回のものを消してしまったりしているおばあちゃんクォリティ。

書くことが苦にならないと、消すこともまたこだわりがなく。

内容もあまり大したことがない季節のご挨拶なのでねぇ......。

では以下、今回のヘッドラインを。ご感想はぜひコメント欄から。笑

"水曜日は中秋の名月。金曜日は満月。

太陰太陽暦で八月十五日にあたる中秋の名月。そして今年はその二日後が満月です。英語ならHarvest Moon。収穫を捧げてお祝いする今宵、雨月すらまた風流とされているようで。新学年から半年が過ぎ、実りの秋、それぞれ得たものをご家族でお話しされるのもいいですね"

たとえば「祈」の「ネ」,「祠」の「示」は「しめすへん」。神・祭りなどに関する文字に使います。よく似た「ころもへん」は「衣(ころも)」を見て形を真似れば「ネ」に一画加える理由がわかりますね。似ていてもなりたちがちょっと違います。月見団子が乗っている「さんぽう」は神様にお捧げするものの台。「示」はとってもうまい象形文字だと思います。

書を通して、漢字に敏感になってほしいと願っています。小さなことでは書き順など。「こう書けばうまく書けるよ」という指針だから知っていた方がちょっとお得という程度ですが、そのちょっとが積もり積もって自分の自信につながっていけば何よりですしね。大人も一生勉強。時には生徒になって、我が子にどんどん尋ねてください。教えることは学びにつながりますから。私も先生になってから実感しています。

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