公開できない事情があって、「寺子屋」が一年半で夢潰えました。
相棒が抜けます。
ソロバンがなくなったら、ただの書道教室だもんなあ。
読み書き・そろばんをセットにして(あるいは個別にとって)、学習以外にもうひとつの強み、塾や学校以外にちょっとした自分の隠れ家、自信をもって自己表現できる場所を作る、子育て母さん世代を応援する月一イベント、など「欲しかった私塾」を掲げて、私はそろばんの講師と組み、一年半前に久我山に「寺子屋」を作りました。
独自メソッドで少数精鋭、時に実験的なアートを追求する指導は、三田の書道laboratory【天】で。みんなで擬似兄弟みたいにわいわいやるのは、久我山の寺子屋【天】で。私のバランスもそろばんとの兼ね合いも、それがちょうどいいように思えて、コンセプトの組み立てからパンフレットづくりから場所選びから生徒募集から......一つ一つの困難をパートナーと一緒に乗り越えて頑張ってきました。
最初からあまりに似ている境遇で意気投合し、こんな塾を作りたいという夢の話で止まらなくなり、そして、ゆっくり夢を形にして......。彼女がいたから、すごくタフに走ってこられたのだと思います。
それが予期せぬアクシデントで、彼女がそろばん塾を閉鎖することになってしまい......。
事情もよくわかっているので......最後の晩餐に最初に意気投合した時と同様にインドカレーを食べ、甘すぎるマンゴラッシーに二人でむせて少し涙ぐみました。残り僅かな時間、慰留ではなく慰労をしました。そして、円満に別れました。
今、ここで運命に翻弄されていることを、十年後に一緒に笑い話にしたかったけれど、それは切実に切実に本当にそうしたかったけれど、このピンチがどんなチャンスを生むかを考えればなんとか一人でも乗り越えられる気がします。こんなことで負けるもんか!! 結構大きな痛手だけど、負けるもんか!!
とりあえず、久我山の寺子屋を書道laboratory【天】として成立させるためにどうすればいいか。今の門下生の通える範囲はどこまでか。授業終了後、家賃経費の予算を出し、それをもって不動産屋さんに行き、帰宅後ネットで物件を探し、一人用の書道スタジオを探し始めようと思います。泣いているヒマはない。まずは打てる手を打とう。行けるところまで行こう。
こんなに世の中には空き店舗があって空き部屋が溢れているのだから、どこかにきっと、新天地があるにちがいない。
未曾有の危機だって、喜々として!
この戦闘モードにどんな写真を添えようかなあと思っていたら、私の教え子ちゃんの圧倒的な「おつかれさま」に癒やされたので、シェアしておわりにしましょうかね。