好きなコマーシャル

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カップヌードルのコマーシャルが大好きだった。
しかしリアルタイムでドラマを見ない今、日清のCMに遭遇するのも難しい。
というわけで、ホームページに飛んでチェックしたところ、やっぱりこのシリーズはすごく好きだなあと思うのね。

就職氷河期である。
お嬢が、大学で何を学ぶかについて考え込んでいる。
バブル期に青春を過ごした私には考えられない生真面目さで。
それが職業に結びつく部活ならまだしも、お嬢は弓道部だ。
もしかすると狩人になるとか、いろいろ方法はあるのかもしれないが、基本的には弓道で飯を食うのは難しい。
いやまあ、そんなこといったら飯を食えるかもしれないサッカーだって野球だって、プロになれるのはほんの一握り。
ましてこの不況、子どもの頃から訓練に訓練を重ねて競技以外のお楽しみは見向きもせずに心身の痛みを克服しながら強靭な人間になり、東大に入るより数倍難しい難関を突破したところで、何年プロ選手でいられるか、生涯年棒はどうなのかを考えると暗雲たる気持ちになる。
それでも部活やクラブでの練習を必死に繰り返すのは、遠い将来の成果のためではなく、自分自身の成長のためなのだと思う。
合理的でも効率的でもない苦労の果てに、きっと人としての輝きが宿る。
吉田のシュートが、いつか決まればいいと、端で見ている者も願う。
何度見ても泣いてしまうロトのCM。自分の中にも、身の回りにも、たくさんの吉田がいるから、私の涙腺はいつも決壊する。


親がアスリートを支えるのP&GのCMも秀逸だったけれど。
でも、最近やられちゃったのは、スコッチのCMだった。
これ、ダメだ。私は、こういうのが異様に好きなのかもしれない。



ネットはスピードが早い。忙しい私には好環境のはずが、私の頭が近頃めっきり情報処理能力に劣るようになり、本一冊がまともに全部読めなくなりつつある。今積んである本とKindleに入っている書籍で一生足りてしまうのではないかと思うと、怖くなることがあるほどだ。
映画もまどろっこしい。ドラマは英語教材としてしか見ない。
そんなときにCMは、手軽で早くてメッセージ性が強くて、とてもいい。
小説やちょっとした映画ほどの感動があったりするから侮れない。
後になって振りかえると、その時代性もよくよく見えてくるだろうし。

2014年2月。私は49歳。
高2のお嬢と中一の小僧を抱えて、書いたものが永久保存されるタイムカプセルを誰もが持っている今、匿名性もなくして書きたいことをどこまで書いたらいいのかに苦悩している。
そして、子育ての後に何をして生きていくべきなのか、更年期という母業年季明けに少し不安がりながら、余暇にこんなCMを見て泣いたり笑ったりして日々を送っている。いつも肩こりで、記録的な大雪の雪かきによる打撲でちょっと腰が痛い。
いろいろなことを記録しておきたいと思う。
記憶がいよいよ当てにならなくなってきているから。

それに、何年後かの私がこれらのCMを見て、どんな感想を抱くのかを想像すると、ちょっと楽しいし。