と小僧が毎朝起こすたびに言っていて大変にうざいので、
「君を起こすために、君より早起きしているお母さんが先に倒れるよ」
と毎度毎度返していたら、言霊の呪縛でしょうか、昨日辺りから本当に体調が悪くなりました。
吐き気、胃もたれ、腹痛、頭痛、筋肉痛、発汗。
なんとなく典型的な更年期障害のような気もするんですが、いいえ、呪縛なんです。
もっとさー、建設的な会話がしたいんだよ。おかあさんは!!
午前中の予定を全部キャンセルして、ひたすら眠りました。
バイトは午後一。
直前に咳が止まらなくなり、マスクをして出かけたら今度は汗が止まらず、階段を登り降りするたびに動悸まで激しくなって、今日の職場はちょっと悲しかったなあ。
諸悪の根源は、バカ小僧だ。
朝起きたら「いやあ今日もいい目覚めだよおかあさん!楽しい一日の始まりだね」ぐらい言ってくれてれば、きっと毎朝、元気ハツラツなはずなのにさ。
平均体温36.5度の健康優良婆の私が、いつまでも疲れを引きずるはずがない。献血するたびに送られてくる検査結果が20年前から変わらず超平均値で、これ、ちょっと自尊心をくすぐってまた献血させようって魂胆なんじゃないの?と訝るほど優良な血を持つ私だ。どんなに飲んでも、ガンマばっちこーい。どんなに油物食べても、コレステロールは善玉強し。
自慢ですか? そうです、自慢です。言霊の力を信じたいんです。
夏の疲れなんかに負けるもんか。
昨日、姑がどっさり送ってくれた野菜を、にんにくを筆頭に闇鍋にする。
鍋をかき回していると魔法使いになった気分で、結構楽しいのよね。
大量すぎるナスは焼いて焼いて焼いてセニョリータ、ポン酢にめんつゆにしょうが醤油で、食うべし食うべし食うべし。
うまい。このうまさ、嫁に食わせちゃダメだろう、義母。
焼き魚もサラダも美味しい。
これは飲めそうだな〜と思って、キリンの澄みきりを飲んだら、汗は止まらないけれども、痛いのは止まった。
これだよ!
できそうだな〜と思って、やってみて、できたら気持ちいい。
これが私の前進の方法だった。
飲めそうかな〜と思って、飲んでみて、飲みきったら気持ちいい。もっと飲みたい。前進、前進。
でも、飲んじゃって気合も抜けると、さすがに夏の疲れは自覚しないわけに行かず、眠い。もう倒れそうにモーレツに眠い。
小僧が帰ってきたら夕飯を温めなければならない。ゆらゆらかげろうが私を包んでも。
こういう時には作文を書くと元気になるなと思ってパソコンの前に座ったが、うわあさすがにだめだもう。
過労で倒れる前に早寝をすればいいのだが、小僧の帰宅が遅すぎるのだ。
しかも遅くて自ら過労死を懸念しているせに、小僧は長風呂、長トイレ、そして長々漫画タイムをとっている。ゆーるーせーなーいぃぃぃ。とっとと寝ればいいのに。
とっとと寝ればいいのに。
寝ればいいのに。
寝れば。
誰も気づかずただ一人、私は睡魔と激戦を闘っていた。寝れば。もう、寝れば。睡魔は言霊が味方して、膨大な力を誇っている。
もういい。疲れたよ、眠いんだ。
小僧の長々いろいろタイムに「はよ寝ろ」忠告をしてもうるさがるばっかりの小僧だ。私の握った愛のおにぎりをこっそり廃棄するようなやつだ。そんな小僧のために、限界ギリギリのハイエナみたいな顔で帰宅を待たなくてもいいんじゃないか? 私自身を過労死から守るべきなんじゃないか?
と、作文を書いていて気づいた、私の進むべき道。
「小僧を待たずに、寝よう」
そして、明日は夏の疲れをすっかり癒して、元気に起きるのだ。明日はまたまたやることがいっぱいあるのだ。
小僧が早く寝ますように。
明日小僧が「いつか過労死する」と言ったら、60年後にな!とでも答えればいい。
そんな、小僧の60年後に責任を持つ必要はない。
私は今、私がすべきことをするのだ!
おやすみなさい。推敲しません。ぐー。