雨の中を

  • 投稿日:
  • by
雨の中、自転車に乗って出かけていく小僧を送り出す。
小僧は駅まで自転車で行き、駐輪場に停めて電車に乗る。
そこまでで結構ズクズクになってしまうが、学校指定のレインコートはないし、仮にレインコートがあったとしても、その後雨水を滴らせて満員電車に乗るわけには行かない。
100均でレインポンチョは売っているが、使い捨てにするにはコストが高い。
手ぬぐいもすぐになくすので、これまたコストが高い。
レインコートを駅のコインロッカーに・・・これまたコストが高い。
いつまた貧乏がイナゴの大群に乗ってやってくるかわからないのだ、税金、公金はあがっているし、大学受験では一浪しそうなJKもいる。

というわけで、雨の日はゴミ袋で簡易レインコートを作っている。
一枚を筒状にするために一辺を裁ち落とし、縦にハサミをいれる。間違っても二本の筒にしてはいけない。アームカバーのようなズボンカバーで自転車に乗ると、股の部分だけがぐっしょりしておもらしした状になるので、必ずまたぐりを残す。
傘をさして徒歩の場合は、裾の部分だけ筒をかぶせる、レッグウォーマー型でもいいかもしれない。
このゴミ袋ズボンは、内股の部分をセロテープで止めれば出来上がりだ。
これを履いた後、ガムテープでサスペンダーを作る。すぐに剥がれるように、胸のあたりまで。
駐輪場で脱いで前かごに突っ込んでおけばいい。捨てられるなら捨てなさいといってある。
帰りは濡れて帰ってきてもすぐに着替えるから問題はない。快適に学校に行くことをテーマにしたモードなのである。
これは大変に快適らしく、カッコ悪いけれども小僧は欠かさず履いていく。

傘をささずにすむように、ゴミ袋で上着=かっぱ部分も作る。
いろいろなところにハサミを入れ、テープで止めては試行錯誤を繰り返しているのだが、まだ完成形に至っていない。
あ、70リットルのゴミ袋を買って、背負ったカバンまで一体型にしてみるのはどうか。
うん、今日仕事から帰ってくるときにスーパーに寄って材料を仕入れ、試作してみよう。

使い捨てかっぱ+ズボンみたいなものを作成してくれるメーカーはないか。
立派なものでなくていい、その場しのぎの、ズバリ「駅までレインコート」。
100均ほど丈夫なビニールである必要はない。
自転車置き場が雨でも満杯なんだから、ニーズはあると思うんだよなあ。

マザーズバッグに必ず入れていた、ゴミ袋。
レジャーシートにもなるし、もちろんでかすぎるゴミ袋にもなるし、寒ければブランケットにもなったし、一辺を切り取りでかすぎるクリアファイルのような状態にしたら、ひっくり返して子どもに被せれば雨合羽にも早変わりした。濡らしたくないもの、漏らしたくないものを包むこともできた。
小さい子がいる暮らしは、工夫の連続で、本当に面白かったなあ。
もう今はさすがにゴミ袋を持ち歩かない。小さな子どももいないしね。
そういうの、忘れないうちにまとめておきたいと思うよ。

雨はいやだな。
でも、雨だからこその、お楽しみがあったんだなと思うと、ちょっといい気分。