「議長」
と声を張り上げ散会を求める動議を出した。
というのと、
「ぎちょー」
と声を張り上げ散会を求める動議を出した。
とでは、
同じ自民党議員が叫んだ事実なのに、ずいぶんイメージが違う。
新聞に書かれていたのは、後者。では、主語をつけて写してみる。
小渕優子議員が、
「ぎちょー」
と声を張り上げ散会を求める動議を出した。
優子の声が聞こえた、気がした。しかし、優子の仕事への熱意は、魂の叫びは、なんと一記者の独断で、「ぎちょー」と、ひらがなで表されたことになる。毎日新聞、笑いを取るつもりだったのか。っていうか、文章がうますぎて、多分に失礼だと思った。(1月22日14版)
新聞はこういう小さな記事があるから、面白くてやめられない。夫と「これ、読んだ?」なんて、重箱の隅をつついてよく遊んでいる。
今日は、川崎の暴れた新成人の問題。
せっかく記者が取材にきて言いたいことはないのかと紙面を割いているのに、いいたいことは言い尽くしたからもういいんだってさ。もったいない。せっかくなんだから、きちんとシステムなり、個人なり、式典の意義なりを批判したらどうなんだ。説得力があれば、全国から支持されるだろう。口をつぐむんじゃ、子供のいたずらじゃん。
「そいつが、主張すべきときにきちんと主張できるやつなら、20年後は演壇に立つ側になれたかもしれないチャンスだったのになあ」
と、夫が言った。
「そういうのが嫌いだから批判したんでしょ」
「いや、本当に嫌いな人なら式になんか出ないって」
……そういえば、私たちは二人とも式典知らずだ。
じゃあどんな式なら、無理してでも出席したか、という話になり、それは面白い式なら是が非にもと言うことになった。以下、各市町村の首長さんが使いたい場合は、ご一報ください。
1)成人式パイ投げ大会で、「演説する大人」めがけてパイを投げる。
●この場合、パイを投げるまでは子供と見なされるので罰せられることはない。
●「演説する大人」は、素早く逃げなければならない。演説は短いほど当てられる確率が減る。
●パイを投げ終えた瞬間から新成人なので、大人として生きていかなければならない。
●うまく当てることができれば「縁起のいい成人」とする。
●そのうち、会場内でぶつけ合い始めるかもしれないが、パイでどろどろの成人式が地域の新しい奇祭として容認され、村おこしにもなる。
2)出身地域じゃなくてもいいってことにする。
●すると、「北海道長万部生クリーム塗りたくり成人式(仮)」にするか「愛媛市みかんトラック一杯ぶつけっこ成人まつり(仮)」にするか、テーマに合わせて友達同士でツアーが組める。
●そして、今年はどこの市が一番荒れたか、盛り上がりを、よりわかりやすい形で競技として盛り込む。
「やはり、 はァ、水かけ祭りより、派手なのはトマト投げだべ」と、どこの国かわからなくなってもOKとする。
●広告代理店などが入り込み、イベントとして観客動員も見込めるようにすると、観光産業としての収益も上がる。
●着物姿が減り、文化を壊すと言う声が上がったら、呉服屋と組んで、仕込みを入れておく。芸能人水泳大会のおっぱいポロリ役のように。または新素材の和服を作り出してもいい。
いやー、やってみたかったなあ、パイ投げ。パイべっとりでピースサインだして、写真に写るの。和服もべちゃべちゃで、いやー、贅沢な成人式だなあ。(遠い目)。
新聞といえば、今年はセンター試験問題を解く時間がなかったなあ。
大学受験をくぐっていない私は、センター試験をクイズ感覚で気楽に解くのが好きだ。点が低くても、落ちるわけじゃないのがいい。
しかし、全国の受験生の皆さんは、いよいよ、戦っているのだよなあ。
そして、そのご家族も。
メールをくださった方の中にも、受験生が何人かいらっしゃいました。
そのがんばりが、「うれし涙」になりますように。
万一、悔し涙になったとしても、何度でもやり直しはきくんです。成人式できっちり、笑えますように。
人生万事塞翁が馬、ある日いきなり父親の後を継ぐような激動の人生にあっても、職務上の主張を敢えてひらがなで書かれたりしませんように。……やっぱり、あんまりだよなあ。