今日の懺悔
お義母さん、ごめんなさい。沢庵を腐らせました。
せっかくお正月に持たせてくれて、その匂いゆえに私たちを悪夢に突き落とし、
オペルの車内と、大事なコーチのソフトスーツケースにもその匂いを記憶させた、おふくろの味。
あんな思いをして持って帰ったのに、四本ばかりダメにしました。
すみません。
私、あの匂い、苦手なもんで……。
しかし、娘は夫を「沢庵さん」と呼ぶ。
おならが沢庵臭いからだ。
ただの「沢庵」と呼んだら、「ちゃんとさんづけしなさい」と道を説く夫。
私、あの匂い……。うーん。
今日はちょっとした偶然から、P子(仮名・6歳)のクラスの男の子Sが
遊びにきた。
彼はとんでもないマシンガントークの娘と唯一対等に話せる男の子である。
二人でばりばり勝手に話をしながら、どんどん冒険の旅をしていく状態は
なかなか圧巻だった。送っていく車の中で、彼いわく、
「なあ、Pちゃん、クラスでもSちゃん(自分をこう呼ぶのがキュート)ほど
話せる男はいないだろう?」と話しかけ、 「また、アレ、やろうぜ」
「やろう、やろう。アレ、すっごくよかったよね」
「アレはさ、二人だけでやるのがいいよな」
「そうだよねぇ、二人でずーっとやりたいよねぇ(うっとり)」
と、いちゃいちゃ話していたので、 「アレっていう名前のゲームなのか。怪しいなあ。何かタイトルをつけたらどう?」
と私がいうと、
「永久に終わらない、毒の海をただよう物語ごっこ」 と、二人で命名していました。詩人だなあ、君たち。
そして、
「じゃあな。また明日。幼稚園でじっくり話そうぜ」
と片手を挙げて、彼は、小粋に去っていったのでした。
じっくり話すのか、幼稚園児よ。我が世の春だな。ナイス!