初恋の人

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お嬢が高校二年の夏を部活に捧げているのを見ていると、私も高校二年の夏は演劇一筋だったという超暑苦しい青春だったことを思い出して、苦しくなります。
少し前まで隠したい過去だった気もしますが、あれはあれでものすごいエネルギーだった気もして、今では何もかもが甘酸っぱく懐かしい思い出さ。県大会に出場したしなー!!
創部二年目で。
演劇コンクール出場権獲得後、初参加で。
それだけの猛稽古だった、ということです。暑苦しいです。

この前、突然思い立って演劇部三人だけの同窓会をやりました。
結局夫の話や子どもの話に終始するんですが、ちょっとだけ「初恋」の話が出ました。まあ、集合場所が新大久保、私以外のお二人には心のなかに韓流スターの恋人が住み着いているわけで、恋愛も現役に近い。
近い、ってのが、淋しいが。

いつの間にか、私の初恋のお相手は「あまちゃん」に出てくるずぶん先輩に脳内変換されているのですが、果たして初恋の人は何をしているのか、というのが、韓流喫茶店でザクロ茶を飲みながらのテーマでした。
生徒会での先輩はかっこよかった。
走る先輩を見て、恋は確定した。
私の中学時代はずーっと「私のずぶん先輩」を想う、可愛いものでした。
卒業式に部活の先輩を通して告白して玉砕しても、だからといって「私のずぶん先輩」を嫌いになることはなかった。
今考えても、ドキドキするわー。

「私のずぶん先輩」は、とある学校の強豪運動部に所属していました。
小僧の学校見学と称して、小僧にはレベルが高すぎるその学校を見に行った時、過去の栄光が凝縮したその部の部室を拝見し、私は「私のずぶん先輩」を探したのだけれど、ウォーリーは瞬時に探せるのに集合写真の中から自分の子どもを探させたら東京下手かもしれない特性が邪魔をして、輝いていた高校時代の彼を見ることはできませんでした。

でも、ネットの時代は、すごいよね。検索ができちゃうんもんね。
果たして、今、彼はちゃんと夢を叶えているようでした。
ちゃんとその競技の有名な指導者になっていました。
住んでいる場所はわからないけれど、相変わらず凛として、立派な人でした。
写真は見なくても良かった気がするけど、ちゃんとカッコイイ、いいおっさんでした。
「私のずぶん先輩」を修正することなくすんだのはよかった。ものすごーく「何か」がプラスされて多少歪んでいる気もするけれどもな。
幸せな結婚をしていそうで、幸せな家庭がありそうで、強引だけど、うん、よかったなあ。

ただそれだけで、ちょっとうれしい。
私もひょっとすると、過去の知己に検索されているかもしれない。
「幸せですよー」
と、大書しとこ。
「じぇじぇじぇ」と言われないような歳の重ね方をしないといけません。
しかし、高校時代から20キロプラスは、ちょっとじぇじぇじぇだろうなあ。体積比で考えると、当時の私は今の半分ぐらいだった気がします。鍛えていたからね。うー、豪快に膨らんでいて、なんとなく、もうしわけない。

すごくどうでもいいんですが、「私のずぶん先輩」の種目が、小僧の大好きなサッカーでなくてよかったような、残念なような気がしています。
いや、とうていそこに到達できないだろうとは思うけれどもね。

私の可愛い小僧が、林間学校から帰ってきたら、声変わりしていてびっくりしました。
小僧が「誰かのずぶん先輩」になる日も、そう遠くはないんだなあ。と思います。

今年も、暑い夏がやってきました。