勘違いしてました。末締めで15日に前の月の支払いが確定する。という形のようです。
3連休でかなり売れたんですが、昨日今日でも勢いは衰えず、販売数の変化を飽かずに眺めては、むふふふと微笑んでます。
紙の本では、どのくらい売れているのか実感がなかったので、数冊でもリアルタイムで数字が増えているのを見ると、すごくうれしいです。
今この瞬間に誰かが買ってくれている!
サイン会以外にそれを実感したことがなかったので、これもネットのおかげだなあと新鮮な気分です。
4冊ともKindleランキング上位(1巻が4位、2巻が24位、3巻32位、4巻33位)
にいるため、オススメに表示されるせいなのか、販売数も日に日に増えていて、ここ数日は1日1万円を超えてます。
えええー、じゃあ、このままだと月30万円から50万円?
年間500万円超え?
だったらいいんだけどねえ(笑)
紙の単行本というのは出た時だけ何百万円という印税が入ってきますが、それが売り切れて次に刷るまではお金が入らない「先払い」が出版の基本です。
本が売れ残ったら金返せ。とは言われないんですが、その分売れ残らないように、そーっとそーっと様子を見ながら刷るので、売れる本はすぐに足りなくなってしまう。販売機会をロスしてしているのです。
電子は売り切れなし。
やっと、そのメリットをじわじわ体感してます。
ずっと「電子に売れなし」だと思ってたからね(笑)
1巻に勢いがつくと同時に、他の巻も動いていて、1巻から2巻は17%から22%にアップ!
2巻から3巻は82%で変わりないものの、3巻から4巻が84%にアップ。
最終巻に向けて、数値が盛り返しているところがいいですね。とてもいい!
前のエントリーに来たコメントで、「ギリギリ温泉4巻」は最後にページが足りずにバタバタした、とあとがきで書いているのですが、電子なら書き足せばいいんじゃないですか。というご意見が来ました。
ごもっとも。そうやって更新できるところも電子本のメリットの一つ。
でもね、マンガ描くの大変なんですよ。いやホントにね。
24ページ描くと寿命がちょっとだけ縮んだのがわかるからね(笑)
イラストを数枚かいて10万円とかだと、よし! という感じですが、マンガをきっちり描くと、ぐあー、つらい。逃げたい、死ぬ。と毎回泣きそうな気分です。(楽しんで描いている人が羨ましい)
という身も蓋もないことをかいてしまったので、ついでに大事なことを書かないと。
Kindleでぼちぼち儲かりそう。という空気になって来ましたが、じゃあオリジナルを書き下ろすことができるだろうか。
200ページはムリとしても、100ページくらいを書き下ろして、いくらで売ったらいいか。
100ページを1000円くらいで売りたいところだけど、それはムリなので、1冊300円。
で売ったとして、70%の印税で通信料引かれて正味62.5%。
1冊当たり187円。
1万部以上売って、ページ2万円の原稿料が出る計算。
原稿料を半分の1万円にするとペイラインが5000部。
電子の5000部は、大変にハードルが高い。
というわけで、まだまだ原稿料をもらって発表する媒体「雑誌」が必要なんですね。一旦原稿料をもらってしまえば、あとは売れただけ黒字です(元々赤字という概念がないので気分的なものですが)
ただ、雑誌はどこも赤字で、それを埋めるために「単行本」の売上によってなりたっています。月刊誌で雑誌の赤字を埋めるペイラインは「作家ひとりあたり単行本3万部」であることは、「銭」1巻で描いたとおりです。現状もあまり変わっていません。もっと悪くなっているかもしれない。
電子出版はその赤字を埋める大切な単行本売上を削りとってしまうものです。
出版社側から見たら、作家が「雑誌に描いたものを電子化して発表する」ことにいい顔をするはずがありません。
かといって紙の単行本で一律10%のロイヤリティに決めて動かさなかったように、電子出版も15%とか25%で固定してしまおう。というやり方は、作家側として納得できるものではありません。
出版社から出すなら、Amazonが3割を持っていった後、作家と出版社で残りを均等に分ける。そのあたりが落とし所じゃないでしょうか。
このあたりはそれぞれの作家と各出版社との話し合いなので、相場もなにもわかりませんが。
今個人で自由に出せるチャンスなのだから、ここはひとつやるだけやってしまおう。というのが自分のポジションです。
雑誌での原稿料が発生しない場合、どれくらい売れればいいのか。
単行本と同じ200ページを書き下ろすとする。
1冊500円で3万部くらい売れると、750万円くらい。
電子出版で3万部は、紙での60万部相当くらいですかね?(笑)
そこまで売れないと、出版社からの独立ということにはならないわけです。
ただ計算してみると、3万部でいいのか。と思えなくもありません。
70%のロイヤリティだからこそ、この計算が成り立ちます。
自分の単行本は初版3万部前後なので(最近は減ってますが)、電子で同じ数が売れれば、描きおろしできないこともない。
ハードが何百万台普及して、みんなが気軽に本を買うようになれば、なんとか電子出版だけでも食っていけないことはない。
あくまでも計算上で、モチベーションを維持できるのか、作品制作で行き詰まったら、話し合える人がいない不安などなど、たくさん超えなきゃいけない山はありますが。
Kindleに火が付けば、電子出版の可能性が再び広がるんじゃないかと思います。
行くぜ百万台。