先週頭をぐるぐる回して、テンションをあげていたせいか、今日はがっくりと落ちた。体力切れ。
月曜朝に待たれているものが複数あるので、こつこつやらないといけないのだが、体が重くてしょうがない。うおおお、今週の前半がひとつ山。さあここを超えちまおう。
と机に無理やり縛り付けていたら、玄関にお客さんだと息子が言う。
はて、オレに日曜日にたずねてくるような人がいたっけ?
みると見知らぬおばさんが、にこにこして立っている。
「みのる...くん?」
田舎の中学のときの同級生だという。ああ、言われてみればたしかに面影がある。英語ができた勉強家の女の子だった。
「近くまできたから」埼玉に住んでいて大田区に用事があったから来たという。ずいぶん遠いぞ大田区。
せっかくだから家の中にでも、と言おうとして言葉を飲み込んだ。
手提げかばんに見えるパンフレットに「選挙」の文字が。その上に「公明党」とある。
力がぬけるのがわかった。
特に支持政党はないが、わざわざ家までやってきたり、電話をかけて「投票してください」というところには、これっぽっちも投票する気はない。
選挙の話はしないよ。と言って昔の話を10分ほどした。もう下田にあった実家はなくなっていて、最後に戻ったのは10年も前だという。
なのに、同窓会名簿は新しいものを手にいれて、こうして昔の同級生を訪ねてまわっている。
「みのるくん昔から絵が上手だったものね。漫画家やってるなんてすごいね。がんばってね」
そう言って彼女は帰っていった。
丸めた背中と白いものの混じった後姿はすでに初老という風情だ。
オレの漫画は読んでないよなあ。
玄関の鏡をみたら、金髪の根っこ、プリン状態の髪はかなり白髪が混じっている。
いきなり5歳くらい老けた気がした。