じゅうたんに生える羽

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いつのまにか、セキセイインコが傍若無人に飛び回るリビングになりました。
どーしてこう、小動物に甘いんだ、相方は。と、多少苦々しく思っています。
届く棒がないために、引越して以来掃除をしていなかった天井のファンが彼らのお気に入りスペースで、さえずりながらファンを動かしては遊んでいます。
はい、当然すっごいホコリが、ぼたぼたと落ちてきます。
すす払いインコです。

私には、花粉症でハウスダストのアレルギーがあります。
ずーっと喉が痛く、目が痒く、くしゃみ鼻水が止まらない春。今年は小鳥までが敵。

インコにとって冬毛から夏毛に生え変わる時でもあり、じゅうたんには天井からふわふわと羽毛が降ってきます。
そしてじゅうたんに留まる。
焦げ茶にちっちゃいポワポワした白い羽毛や黄色や緑の羽が絡まるのがアートっぽく、最初は美しいんじゃないかしらと思ったりもしましたが、いよいよルンバが負けっぱなしで、リビングがちょっと・・・でっかい鳥小屋の風体になりつつあります。
んーっとね、かなり不衛生な感じ。
軒を貸して母屋を取られたんだろうか。
この家の主はもはやインコなのではないか。

それでも相方は結構幸せそうに遊んでいる鳥を眺めていたりするし、鳥は選考会を間近にしてなんとなくピリピリしている娘の唯一の憩いみたいな気もするし、小僧も時々鳥と遊んでいたりするし、鳥の声は確かにすごく和むから、これでいいのかなという気もします。

お客様をお通し出来ない現状をどうしようと思いつつ、最近お客様をお呼びすることもとんとなくなっていたわと改めて気づいたりして。
忙しいって、そういうことなんだろうな。
家でゆっくり・・・みたいなことが、年々減ってきています。

リビングでお茶を飲めないのも困ったものだけど、私は日中、たいてい外出していて、帰宅すると羽の生えたじゅうたんにはでっかい娘かひょろんと伸びた小僧がゴロンと寝ているし、すでにお茶なんかそこではめったに飲まないんじゃんという事実に気づきます。

ライフスタイルって、変わっていくんだなあ。
そういえば、小僧が構わずボールを蹴るので、割られたくないものは何一つ置いていなかったリビングには、今、ごちゃごちゃといろいろなモノが置いてあるではありませんか。
小僧が、ボールを蹴らなくなったからですね。

小鳥を飼うという選択肢も、したがってじゅうたんに羽が生える現象すら、考えもしなかった予定外だけど、たいていは予定外のことでいろんなことに気付かされるものです。
来年度からは中高生の母親。
大学は引き続き休学して、臨時職員として働きつつ、お習字の先生として新しい展開を考えています。電子書籍も魅力的。

一応、いろいろなことを予測して目標に向かって臨む予定ですが、こればっかりは、どうなっちゃうかわからない。
だって、私のじゅうたんには羽が生えてるんだぜ。
ありえない。
・・・ことが、ありえている。
わからないから、人生、面白くもあり。