2012年01月12日

進路

めったに熱が出ない体質の私が、37度8分を出すともう茹だったアザラシのようになる。
しかし、昨日は娘の入学手続きの日。
インフルエンザだったら出かけちゃいけないので、まずは病院に。
痛い痛い鼻に棒を突き刺す検査をして見事にシロという結果をいただき、いつもなら陰性だと痛い分損をしたような気持ちになるのだろうが、抗生物質その他の薬を山盛りもらって、その場でまるまるもりもり飲み下して、高校へ走った。

ついでに許可を得て、マスクと帽子でメガネだけという怪しい姿ながら、パパラッチカメラマンとして、教室内の写真も「激写!」「いいねいいね、かわうぃーね!」などと言いながら撮らせてもらった。私は卒業アルバム係なのである。
楽しい。ああ、楽しい。
「あ、Pママだ〜、誰だかわかんない、きゃーあやしい〜」
とか言われてVサインを出されたりした日にゃ、テンションも体温もあがるね。
写真を撮り終えて、完全に茹で上がり、もはや寒ささえ心地良い気がした夜、帰宅した娘に、
「A君とB君が、今日鈴木のかあちゃん、いつもの元気がなかった、風邪か?お大事にな、と言ってたから伝えるよ」
と言われた。若いイケメンに気にかけてもらえるなんて、私は本当に幸せ者だよ。

内部進学だからとても楽だ。
今、娘の同級生の皆さんは、それこそ死に物狂いで勉強をしていらっしゃることだろう。なんか、申し訳ない思いでもある。
三年間部活三昧で、それなりに結果も出した。
お勉強はただただ楽しく授業を受けていただけで、たいして勉強しなくてもちゃんとした成績を保った。全国の学力試験でも、『私の子にしては』『娘なりに』『自由な中学と聞いていた割に』という注意書きはつくものの、それはそれは立派だったので、私立の学力向上システムはたいしたもんだなあと改めて感心する。
何よりよかったのは、中学三年間かけて、彼女が「勉強、大好き〜」になったところだ。
これは一生の宝物だ。死ぬまで、退屈しない。
ご学友は、自由で屈託がなく、上等だ。
アルバム係としてよくお話する委員さんたちも、個性的でいいのよ。私がファンになる。
ひところ外部入試したい、せめて床板の貼ってある弓道場のある高校に・・・という迷いもあったようだが、そしてせめて弓道場に床板ぐらい貼ってあげたいなあとは思うのだが、吹きさらしの手作り弓道場だからこそ冬場夏場の自然の厳しい時期の大会に強いのだし、伝統を自分たちで作るのだという気概が部員たちにみなぎっているのがとてもいい。

正直、娘の中学の偏差値は低い。入りやすい学校である。
そして、どういうカラクリなのか、娘の高校の偏差値は高くなる。併願だと入りにくい学校になる。だからといって、学校の理念は変わらない。
偏差値は偏差値としてもちろん意味があるが、偏差値以外の意味はないんだなとしみじみ思う。
自分に合った学校に行くことが、幸せだ。
たとえば偏差値モンスターの行く東大。
そこへの進学率が高い高校に行った所で全員が東大にいけるわけじゃないし、逆に高校であるかぎりどこからでも東大に行く可能性はあるわけで。
そして東大に行って学問まみれになることが幸せな人もいれば、赤門にうっとりする人もいるだろうが、東大が通過点の人も、あるいは東大には幸せがない人もいるだろうし。

たくさんの同級生が、将来を見据えて進路を考え、勉強している。
いい出会いと、いいご縁があるようにと願う。
自分の選んだその学校こそが、一番いい進路であるように。

娘さんの学校が素晴らしいのは痛感しているのだが、特に先生の質が絶賛ポイントなのだが、五年の小僧には幾つかの条件が合わない。
サッカー部が強くなければいけない・・・。町クラブでやるなら、そのチームの近くでなければならない・・・。あるいは町クラブなら、公立でも特に問題はない・・・。
「P子ちゃんにはここがぴったり!」
と、私の親しい友人たちが自らの出身校を進めてくれたことから始まったP子の楽しい学校ライフだけに、きっと小僧にも来年、いい出会いが待っているに違いない。

あ、地震だ?
地震怖いね。
地震じゃなく、自信をもって、落ち着いてどうか受験に臨めますように。


2012年01月12日 12:24