2011年05月23日

遺伝子

先週半ばから、小僧がマーライオン化していた。
シンガポールに行きたいまーとかそう言うことではなく、食事をすると嘔吐する。咳き込んでも、吐く。立ったまま、どぼぼぼっと吐く。
下痢して、頭痛もあったというから、ああ風邪ですよ、休養第一。という状態だったらしいのだが、下痢も頭痛も基本的には見えないし、咳止めと鼻止めは薬を処方していただいていてしっかり飲んでいたし、とにかく本人はサッカーの練習を休まないものだから、それなりに元気なんだろうと思っていた。
大間違いだった。
木曜日帰宅後眠り続け、金曜日に早退して眠り続け、週末も死んだように眠り、今朝「復活。カンペキじゃないけど!」と、にっこりして出ていった。サッカーチームで出場するはずだった大きな大会は休んでしまったが、今日の練習には出るのだという。
まだ食べられないのだからしっかり休んだほうがいい、という説諭も、マーライオンの耳に念仏。

そうだ、彼は、重いコンダラ系の人だった。
思い込んだら試練の道を突き進み、親の言うことなんかききゃしないのである。

私もくたくただったので、昨日は便乗して一日ごろごろしていたのだが、バスケの大学選手権を見ながら横になっていたら、ぐいぐい発熱するのでびっくりした。
とりあえず気合を入れて立ち上がると、一度下がって、なんとか平熱に。
一体、これはなんという現象なのか。無意識で、情熱が勝手に放熱を始めてしまうのかしら。
コントロールに手間がかかる。休むのが下手なのだ。
小僧、こんなところは私に似るなよ。

今週末は、中学も小学校も運動会。
くたくたは続くのである。
小学校時代、騎馬戦で大将をうちとる大金星を上げ、応援団では見せ場の応援合戦、手にマメをつくって、太鼓をたたきまくり、声を限りにパフォーマンスした姉。鈍足。
一方、騎馬戦は万が一でも落馬したらサッカーができなくなる。正面の馬は蹴られるとサッカーに響く。と、安全第一端っこ狙い。華やかな応援団ではなく、地味な審判団に立候補し、とりあえず毎年のリレー選に一点集中する弟。俊足。
同じきょうだいでも、ずいぶん違うと思う。
目立ちたがりで、お祭り好きで、俊足だった私としては、微妙な似方に苦笑する。

半分は私に似ている姉のほうに、留学に関して別件のおいしい話をちょっとばかし助言してみた。
しかし、これまた親の言う事など全く意に介さないのであった。
重いコンダラ系ではないと思っていたのに、JCよ、おまえもか。
「しょうがないよ、ゆうこりんの子なんだから。止めたって、聞きゃしないでしょ」
と、PTAママ友の声が耳の中でこだまする。
・・・似てるって、困るわ。

2011年05月23日 09:39