2010年01月29日

バスケット

私の初恋の人はバスケ部であって、バスケットには並々ならぬ愛着があるのだが、小僧が本日、ミニバスケットを体験してみるという快挙があった。それはもう絶対に、一緒についていくよね。
サッカーひとすじだった小僧だが、いろいろなスポーツを試すとサッカーがよりうまくなる、と、どこかで聞きかじってきたらしい。さらに、幼稚園時代からの仲良し君がバスケ部員なのだが、もうすぐ試合だというのに人数が少ない、というのも彼の心を動かしたらしい。
サッカーウェアしか持っていないので、ジャパンブルーに、ハイソックスで出かけた。パンツの中にシャツをインしているのは、小僧だけである。

素晴らしいのは挨拶と整理整頓だ。全員の靴もバッグもきちんと並び、「校庭広いし、荷物が散らかって当たり前〜」という少年団とは、ずいぶんと違っている。(帰りに忘れ物をしたのは、うちの小僧と、一緒に今日体験入部した子だけだった)。
縦割りの部活動みたいに、先輩が後輩を指導していくのだが、基礎練習のメニューがきっちり決まっているので、問題なくスムーズに進む。このあたりも、システマティック。
体育館の雑巾がけから始めるのも、体育会系。 足腰を強くするにはもってこいだ。
ボールを使ったストレッチなどは、ブラジル体操に通じる。
シャドーディフェンスは、小僧、動かしたことのない筋肉をフル稼働。上半身の筋力の、圧倒的な弱さを思い知る。
シュート練習、パス練習、ドリブル練習がみっちりあって、ミニゲーム……という流れ。
バスケは、練習の時には難なく入れられるシュートが、ゲームになると全く入らないのだと知り、愕然とする小僧。アンド私。
寄せもアタリも、フットサルよりずっと激しいではないか。
何より、走りっぱなし。休もうと思えば適度に歩けるサッカーと異なり、全員が、とにかく5分、集中しつづけ、足を止めずにフルで走り続ける。全く休みがない。これは、きつい。そして、とてもいい。

初めてにしては、ゲームで得点するなど、大変に楽しそうだったが、見ていてもどかしいところが、全て、サッカーの課題になっているんじゃないかと発見して、驚いた。
小僧、ドリブルで切り込まず、いい位置でもらって、すぐにパスを送ろうとするのだ。
そして邪魔される前に、ミドルで打つ。初心者には、決まるはずのない位置で。
寄せが遅い、当たらなすぎ。
これ、バスケでやるとすごく下手な子ちゃん。
でも、同じこと、サッカーでもしている。
サッカーではそれもスタイルのひとつだった。寄せの遅さと当たらないプレイはさておき、パス精度の高さを徹底的に磨くことと、コーナーから直接も狙えるキック力で、小僧はそれを武器にしてきた。だから、そういう習性には気づかなかった。けれど、足はとまり、どう見ても覇気のないプレーに見えるため、コーチの好み、評価がわかれる点でもあったし、何よりいいFWが同じピッチにいなければ、小僧、役に立たないんじゃないか? 
球は果敢にとりに行くものなのだ。チームメイトがゴール前に走りこんでくれるまで、自分でドリブルして前に進まなければならないのだ。なんとなれば、自分で敵陣に切り込んで、シュートをしなければならないのだ。
それはバスケだけでなく……サッカーも同じこと。
フィールドが広く人数が多いサッカーより、狭くて早いバスケの方が如実に感じ他。今まで見えなかった修正課題が、はっきり見えてきて、うれしい。

そういえば、小僧はいつからドリブルをあまりしなくなり、いつからシュートを打たなくなっていたんだろう。あんなにドリブルで抜くことが好きだったのに。
いつからドリブルの自主練を、シュート練習を、やめてしまったのだろう。
ドリブルで切り込むことができて、尚、パサーに徹するなら、それはそれでいいが、ドリブルに自信がなくなっているから攻めあがれないのでは、意味がない。
今日は完全にバスケのドリブルに自信がないから、パスばかりだったんだと思うのよね。
ここはひとつ、バスケで修正をかけよう。
やってみるもんだなあ、他のスポーツ。

2010年01月29日 01:28