森光子先生はすごい!
そして、八千草薫先生もすごい!!
明治座で「晩秋」を見てまいりました。
知り合いが出演していたので、興味は最初そこにあったんですが、なんていうかもう、とにかく森光子先生の圧倒的な存在感に、思わず拝んじゃいましたよ。89歳だって!
ストーリーの大半、長いせりふを語り続ける八千草薫先生は78歳だって! ありえない!!
芝居がまた、当然なんですが、お二方とも、ものすごくうまいわけで。
うまいって、こういうことなんだなあと。
いやー、いいもの見た。
歩く姿勢に年齢が出るんだな。
そういえば、ホンダのアシモが、プロトタイプから見ると後期型がどんどん若がえっていくように見えたのは、歩き方がどんどん健常に近づいたからかもしれないと思ったりした。私、ロボットを愛しているもので、こんなときのたとえがわかりにくくて恐縮なんですけども。
劇中、雨が降り出し、軒下に逃れるために一瞬小走りするシーンがあるのだが、女優さんはちゃんと60代になりきって走るのね。躍動感のある体が、若さを演出するわけだ。
お年寄りって、そういえば走らない。私は、走れるお年寄りになりたいものだ。
どう見ても、二大女優は全然「お年寄り」じゃない!
お年寄りかどうかは、自分が決めればいいのかもしれないな。
かくありたい。
ストーリーも面白かったんですが、そこはそれ、幕の内弁当もある大劇場の芝居なので、多少予定調和のハッピーエンド。どなた様も安心して見られます。
都営新宿線・浜町A2から出て銀杏並木を見上げたらそこは劇場。銀杏並木が美しくて、一緒に行った同世代のお友達と、思わず2ショットセルフ写真を撮りました。いつもすっぴんでジーンズなんだけど、二人ともちょっとだけ、オシャレしてきたしね。ハイヒールをはくと、背筋も伸びる。そういうのもまた、大事なり。実はゴム引きのスカートで……というのはナイショ。
楽しい一日でした。
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