鹿皮の感触にうっとりする。
弓道の道具の、手袋のでっかいのみたいなやつが、鹿なんだって。
これがいい手触り。……私にわかるのは、ソレぐらいで。
やっと初心者入門セットを購入していいと許され、練習用の矢だのユガケだのを買いにいった娘ちゃん。
今朝、矢筒を武士のように背負って、自転車に乗るため細ヒモで固定して、朝練に出かけていきました。
やぶさめPちゃん、カッコイイ! こけし顔にジャストフィット! ちょっと髪の毛が金太郎カットだけど! 逆に強そうかも。
それにしても、都心の一等地にビルを建てて、ほぼ独占状態でこういう伝統モノを扱うご商売って、ちょっといいなと思う。その場所は多分江戸時代よりももっと前から、ずーっと続いているに違いないのだ。歴史ある街に住むって、杉浦日向子を読んで以来、ちょっとした夢だな。歴史が地続きに感じられるって、すごくいい。私の住んでいる郊外は、多分ずーっとうっそうとした森か何かで、いいとこ狸が出たことを想像する程度だ。
親切なお店のおばちゃんは、ブルガリの時計をしていた。やはり、弓屋さんだけに、何か狩りたくなってしまっての「ブル ガリ」なんだろうかねぇ。
お店に来ていた頼りなげな初心者大学生たちを見ていて、弓道に関してはPちゃん、早期英才教育なのか?と思う。
私の勧めた道は弓ではなく庭球やフットサルだったのだが、自分でこれがいいと選んで、仮入部中もコツコツがんばってきたわけで、親は見守るしかないよね。
まだ試合も知らない私には退屈に見える弓道なのだけれど、何かいいところを見つけようとがんばってた結果、鹿皮の感触をみつけたんだし。発見は何にでもあるもので。
年間50万も100万もかかるのなら今すぐやめてもらうけど、数万程度で一生使えるお道具が買える。できるだけ好きなことをやったらいいと思う。きっとその好きなことの積み重ねの果てに、自分の生きる道が見つかるんだからさ。……その金太郎ヘアも、自分で気に入っているなら、全然OKだ。
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