たまごっちが、学校でなくなった。
朝会の時、封筒の中に封印しておいたのが、戻ってみると封筒を破られ、もう中身がなかった。
そのたまごっちは、娘の友達のモノで、忘れ物だった。一刻も早く返すつもりで、それとわからないように封筒にいれ、こっそり渡す手はずだった。だから、犯人は、たまごっちと知って封筒を破いたわけではないと思う。
犯人は。
イヤな書き方だ。娘のクラスメイトだぞ。そもそも、そんなものを学校に持って行かせた私が間違いだった。その旨は、呼び出された時に、担任の先生にも、ついでに校長先生にも、謝罪した。
P子も、机の上に出しっぱなしにした点は反省すべき所だ。
しかし。
これは、あきらかに盗難なのである。
私たちの時代だったら、残されて、誰かが名乗りを上げるまで帰れなかったり、盗むと言うことがどんなにいけないことなのか、こんこんと諭されたり、連帯責任みたいなことでいきなり道徳の授業になったりしたもんだけど……。今は案外、あっさり、さっぱりしたもんだ。先生の説教は3分ほどで、
「これはひとつ間違うと泥棒です。間違えて持って行ってしまった人、あるいは、何か心当たりのある人は、名乗りにくいでしょうから、あとで先生に持ってきてください」
それで、帰りの学活は終了だった。
呼び出された成り行き上、学活を見ていた私には、なんだか信じられない光景だった。全く話を聞いていない子もいるではないか。
それだけ、物質的に豊かだと言うことなんだろう。
盗難なんて、たいしたことじゃないのかも知れない。
しかし、このまま「とってしまった子」は、特に大きな良心の呵責も感じずに、大きくなってしまうのかと思うと、残念だ。そんなきっかけを作ったのは私自身で、私はひたすら、その一点で自責の念なのに、盗んだ本人が高枕というのが、もう、なんか変な気がする。
子ども達の中には、
「持ってきた子が悪いんだよ」
と言った子もいた。その通りですけど、それも何か、違わないか。先生が、忘れ物を返そうとしただけだ、取った子と取られた子と、じゃあどっちが悪いのか。と、詰め寄り、「……取った子」と言ったその子は、しかし、本心ではまるでそんなことを思っていない表情だったのを見て、哀しくなった。
道徳は、いったい、どこにいってしまったんだろう。
いやな時代だなあ。
いろんな考え方があると思うが、「盗むことがいけないこと」というのだけは、今、教え込まないとどうしようもないんじゃないか。しかし、きっかけを作った私が差し出がましいことはできなくて、苦悩する。
盗む。ということ。
せめて娘には、盗みは犯罪である。と、徹底的に教えるいい機会にしよう。
そして、弁済という現実を、しっかり教えなければ。
それにしても、失敗は教育のチャンスなのに、子ども達の心に多分まるで響いていないのが、とても残念でならない。多くの子にとっては、友達のたまごっちが盗まれたという現実さえ、忘れ去られているだろう。いや、私がそのきっかけをつくったくせに、本当に差し出がましいんですけども!!
取った子の親は、持っているはずのないものを持っている子を見てどう思うでしょうね。
気にも留めないお馬鹿かもしくは、子どもにはおもちゃを与えない厳しい人か、どちらかのような気がします。
買ってもらえないから誘惑に負けて取るのと、全然良心を痛めずに取る子と、さいきんはこの二つのパターンが多いですね。
でも、悪質だなぁ・・・
小中で悪いことを平気でやっちゃう連中は、大人になっても同じ感覚で生きていきます。
これははっきり言って、親の責任が大きいです。教師がどんなに道徳を教えても、家での躾がなっていないと、馬の耳に念仏になります。
最近は犯人捜し、出来ないんですよ。悔しいですけど。人権侵害だとか、そんな権限はないだとか、ボロクソに言われるのがお決まりコースです。
教師の質が落ちたと言われる昨今ですが、教師の威厳まで落とされちゃぁ、何も出来ませんがなw
たまごっち、見つかるといいですね
そうなんだ、調べちゃいけないんだ……。先生、ありがとうです。
その子は、封筒を破いてる。
だから、多分、「たまごっち」と知って取ったんじゃなく、別の理由なんだと思うんです。
モノが溢れている今のご家庭では、「どうしたの、これ!?」ということもないと思います。なかなか、切ないです。
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