万華鏡

三時間半あったら

あの時、こんなものを買わなければ、あれとこれが買えたわ。
というような後悔はほとんどしたことがない。
とことん吟味してモノを買うからではなく、お金に執着がないからだ。
だから私だけに限って言えば、たいてい貧乏である。
あるお金はありったけ使う。
たいていは形に残らないモノに費やす。
借金してまで欲しいモノもなく、なければないなりになんとかする。それもまた楽しい。

ところが、時間だけはどうしても惜しい。
くるおしいほど、惜しい。
例えば、寝たい。本を読みたい。仕事をしたい。旅行に行きたい。音楽を聴きたい。映画や芝居を見たい。話しをしたい。飲み会やランチを計画したい。テニスをしたい。そのためのトレーニングも。ちょっとだけ家事なんかもできたらいい。許されるなら、あれもこれも、やりたいことだらけだ。

なーのーにぃぃぃぃ。

なんで私はゲームなんかして貴重な時間の無駄遣いを!!
それも、「もっと脳を鍛える」の付録みたいな「リラックスするための細菌撲滅ゲーム」……簡単なテトリスみたいなやつ。くだらないそんなゲームがやめられなくて、記録に挑戦してしまって、気がついたらこんな時間だ。びっくりしたよ。タイムスリップってきっとこんな感じ。ああ、ばかものめ。この三時間半で一体、何ができただろう?

うちの子ども達は偉いなあ。30分と決めたらちゃんとやめるんだもの。
こんな脳内麻薬でまくりみたいなものをやっていても、やめられるなんて、すごい。本当に、すごい。

さあ寝よう。お休みに寝だめしないと、来週がもたない。
ああ、かえすがえすも、身にならない時間が惜しい。
かっこわるい夜更かしだなあ。もったいないよ〜もったいないよ〜。
いや、リラックスしまくった三時間半、きっといい夢がみられるだろう。このリラックスのおかげで、免疫力があがり、体内で細菌やらウィルスやらを撲滅して、健康な体作りをしたと思えば……ううう、思えない。信じられない、三時間半だよ!?
キングコングだって見られたのに。
うわぁぁぁぁ。くぅぅぅぅぅぅ。三時間はんんんんんんんん。
……悶えていないで、早く寝よう。一刻も早くだ!!　おやすみなさいっ。もう明け方だけど。

2006年01月15日 04:56