万華鏡

いいことばかりじゃないけどさ

幼稚園のクリスマス会。最後の大合唱は、「赤鼻のトナカイ」だった。

真っ赤なお鼻のトナカイさんはいつもみんなの笑いもの
でもその年のクリスマスの日　サンタのおじいさんはいいました
暗い夜道はぴかぴかのお前の鼻が役にたつのさ
いつも泣いてたトナカイさんは　今宵こそはとよろこびました

これ、すごくいい歌だったのね。
うちの幼稚園の子ども達は先生の指導のおかげか、誰も誰かを笑いものにはしない。
でもきっと小学校に行けば、いや、思春期の鳥羽口で、うちの小僧は真っ赤なお鼻のトナカイさんになる公算が高い。
こういう歌が、彼を支えてくれますように。
こういう歌を、素敵な仲間と歌った記憶が、彼を支えてくれますように。

楽しい時間はすぐに過ぎていく。
心底笑って、おいしいケーキを食べて、夢中でゲームをして、サンタさんと写真撮って、大声で歌って。
私は今回観客だったので、イベントを動かす興奮はなかったのだが、じっくり堪能して終わってからもいつまでも心がポカポカしていた。質のいい温泉みたいな、素敵なギフトをもらったと思う。この場合、「子どもたちがサンタクロース」なのかな。おお、ユーミンの歌みたいだ。♪子どもらがサンタクロース、寒そうにサンタクロース……いや、マジで夕焼けの公園を薄着のまま、全員で転げ回っていて、後かたづけの最中、子ども番しながら確かに寒かったんだけど、なんかね、温かかった。

で、いい気分で早風呂早ゴハン。一緒に寝ようぜ、小僧。
するとここに、小学校でのとある問題が……。
世の中には、やり方を変えていきたい人と、決して変えたくない人というのがいるんだなあ。と、痛感。
そして一人では何も変わらないことも。
かなりの徒労感とご奉仕作業倍増だが、とりあえずサンタからもらった元気で乗り切った。
っていうか、しかしさすがに三時間、「それ」だけに費やしている。もう、スカスカだよ〜。風呂上がりで体冷え冷えだし〜。エネルギーを充填しないと。はぁ(ため息)。