2005年12月04日

だまし討ち

我が家のルールとして、相手に内緒で相手の暴露をするのはやめよう。というのがあった。
例えばテレビ局などがこっそり入っている、みたいなのはお互いに心に傷を残すし、未来永劫、疑惑の日々を送ることになるからやめようね。と話し合ったものだった。
夕方、ヨネスケがしゃもじを抱えてやってきたらどうしようとか、高田純次がジョイのCMにピンポン鳴らしたらどうしようとか、あり得ない確率をあり得そうな気がして生きてきた私である。相方が、テレビで私の実体を暴露したら、というのは当然想定の範囲内。
相方の作品の中で私があらぬことをしゃべったりやったりしているが、それは暴露ではなくフィクションなのでかまわない。このホームページも、私の色眼鏡(ヒドイ近眼)を経て見えたモノだけをつづっているので真実とは時々遠い。そもそも真実なんて私の中だけに存在するのであって、相方には相方の真実があり、それが必ずしも同じとは限らない。
そのほかにも、相手の顔をまたいで屁をかけないとか、そのままミが出ちゃったら即離婚とか、新婚時代にはずいぶん細々したルールもひまにあかして作ったモノだったが、余り適応されないままもうすぐ13回目の結婚記念日を迎えようとしている。

何が言いたいのかというと、本日のP子である。
渋谷で間違って芸能プロダクションにスカウトされて以来、P子は時々夢見がちになっている。罪だよなあ、こんなこけし顔の女に。
そんな折、P子の所属している英語劇団から、「テレビ出演のお願い」というお便りが来て、放置していたその手紙をP子が読んでしまったから大変だ。エキストラなら面白そうだからやらせてみようかと思ったのだが、よくよく読むと、いわば「だまし討ち」なのだ。兄弟に一個のケーキを与えてみて、その様子をみるという……チンパンジーの観察みたいなもの。
ところがそのDMを読んでP子は「やりたいやりたい、絶対にやりたい」という。
だってあんた、企画意図はくれぐれもお子様にわからないように、という文章まで、読んじゃったじゃない? ダメだよ。
「忘れた、忘れた。ダメでもいいから、そういうのやってみたい、チャンスかも、チャンスかも」
と大騒ぎするので、どんなチャンスなんだよと思う。でも、ヨネスケや高田純次が我が家にやってくるよりは、現実的かも知れない。血だなあ、こういうとこ。
とりあえず、都合のいい日と、企画意図子どもにバレバレかもしれないので使えないと思うんだけど人数足りなかったらまあ声をかけてねと正直に言ってみた。
で、そんなんでも声がかかって(その気持ちは雑誌を作っていた身にはよーくわかります)、本日これから準備です。だまし討ちが嫌いな母としては心中複雑ながら、しかしディレクターに従って、一応「お母さんの仕事で打合せがあるから、ついてくるか?」と誘い、(ああ、今更そんなウソついてもしかたないのにー)、ニコニコ顔のP子はガッツポーズで「いくいく〜。ケーキ食べられるかも知れないし〜」と、大はしゃぎ。……多分、使われないんだけどなあ。何人調査しました、という、その人数としてだけなんだけどなあ……。すっかりテレビに出るつもりでいるみたい。まあ、いいか。
何も知らない福助だけが、「オレはお留守番かな」とか言うので、兄弟揃っていないと意味がないんだよ〜と思いつつ、いろんな餌で釣って、夕方のお出かけ、いってきまーす。

あ。私もちゃんとしていった方がいいのかしら? 
もしかしてコレを機にスカウトされて、再現ドラマとかに……。ああ、親子だなあ。なんという想像力。そんなことはありえない。
これが20代なら化粧にも時間をかけようが、どんなにつくろったって巨大化した体は縮まないし。雨も降ってきて、そんなときに公園で待ち合わせなんていうあやしいシチュエーションを小三に誤魔化すのがすでにめんどくさい。ああ、どうしてこんなだまし討ちみたいなのにのっかったんだろうとちょっと後悔。

追伸
いざお出かけしようとしたら、お父さんから「どこ行くの?」
事情を話したところ猛反対を受け、なかったことになる。
ドタキャン……もうしわけないなあ。現場に。
「何の義理もないっ!」
と言われれば、その通りなんだけど、現場的には一番困るよな、ドタキャン。そもそも我が家のルールをこっそり破ろうとした私が悪いので、お父さんの指示に従う。制作会社の方に謝って、娘に謝って、仕方ない、ゆっくり家事でも。
まあこの状態で外出しようとしているのがそもそも問題だ、という、そんな散らかりようだ。せめてお詫びにおいしいコーヒーをいれよう。
というわけで、コーヒーメーカーに熱湯を注いでみる。マシンで入れると、どうも温度が低いからなあ。
すると、「くぉら、冷水から作る機械に熱湯を入れるとは何事かっ!!」と叱られた。そういう構造になっていないのだそうで。
<教訓>ルールは、守っていこう。

2005年12月04日 13:30
コメント

世の中美人のみ需要があるわけではないのです。
安田大サーカスを御覧なさい。
タモリ倶楽部の空耳アワーの出演者を御覧なさい。
典型的大阪おばちゃんですら、静岡で「振り込め詐欺に注意!」のCMに出演しています。
なーにがあるか、わっからなーい、世の中。
ある日突然、真○美被告のそっくりさん役が回ってくるかも。
ほうら、演劇部長の血がふつふつと。
もう、止められない。
ウフフ。

Posted by: トロ〜ロ : 2005年12月04日 14:52

↑こらこら(笑)

しかし、それも夢のもずく……。
もくず?
あれ、どっち?

Posted by: ゆう子 : 2005年12月04日 15:18
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